タイトル:実践!タイムマネジメント研修
著者:坂本健
kindle版
今回は、こちらの本をご紹介&レビューさせていただきます。
<目次>
こんな気持ちで読みました
いい加減タイムマネジメント身に付けようぜ
タイムマネジメントは社会人生活の比較的早い段階から求められることで、これまでも何度か類似の本は読んできました。
けれども正直、読後に何か自分の中で変わったか、あるいは変えてみようと思ったか…というと、そうは思えないので何度も同じような本を読んでいるのだと思います。
読んだときは「そうだなあ」と思うのに、次の日になるとなぜかいつも通り。
そして今回も、やはり「今度こそ!」という気持ちでこの本を手に取ったという訳です。
読んでみた結果
思い当たる節しかないストライク感
非常に読みやすく、実業務に取り入れやすいと感じました。
若手のサラリーマンを主人公とした物語形式になっており、まるで主人公と一緒にタイムマネジメントの研修を受けているかのような感覚です。
研修中の他参加者やディスカッションの様子を通して、年代や業種様々な人の視点を借りることが出来るのも面白い。主人公たちが実施するグループワークも、実際に自分でやってみるとなお良いでしょう。
方法論だけでなく、時間と仕事に対するとらえ方自体を改めさせてくれました。
こんなひとにおすすめ
タイムマネジメントを今度こそ!身に付けたいという方
明日からすぐに実践できることがぎっしりつまっています。
ストーリー仕立てなので、読後も印象が強く残っており、自然と意識した行動がとれます。
新入社員の教育などでタイムマネジメントの研修を行うという方の参考図書として
作中の講師の言葉が非常にわかりやすい(誰にとってもイメージしやすい)ので、研修慣れしていない層にも受け入れられやすいのではないでしょうか。
印象的な3つのポイント
作中のワークを体験してみて!
とにかく作中で登場するワークが魅力的。
マス目が付いた紙を仕事のかたまりに見立てて、上司役がその仕事のかたまりをハサミで切り分ける。
部下役は、渡されたその仕事をスケジュールの隙間に割り当てていく。
これが、意外と埋まっていかない。
仕事のかたまりが大きすぎることで、こんなにも時間にデッドスペースが生まれているのか、と驚きです。
10分で出来る仕事が、はっきりする
ワークで学んだように、自分の仕事を小さなかたまりに切り分けていく。
実際に思い切って切り分けてみると、10分の積み重ねで出来る仕事は山とある。
「次の動かせない業務の開始時間まで、使えない10分」というデッドスペースが埋まっていくのは快感(今までの事を考えるとぞっとするくらい怖いけれど)。
過剰品質に気を付けろ!
私はまさにこれが課題でした。…というか、現在進行形で課題です。
「資料作っておいて」「まとめて、提出して」というその一言が、確かに怖い。。
どの程度のレベル感で、締め切りはいつで、閲覧する対象は誰?などなど。
基本的な情報が何もない状態で(しかもそれに疑問も持たず)作業を開始している恐ろしさ。
不足は指摘されても、多少の過剰はそのまま受け取られがちではありませんか?
だからこそ、多くの人が気付かずにここまで来てしまっている気がします。
読んだ後、私はこんな行動を起こしました
自分の仕事を細切れに刻んだ
実際に、自分が持っている業務を出来るだけ細かく、可能であれば10分単位に分解してみました。
配置転換により研修資料の作成を行う事が増え、不慣れなことも原因となり、想定よりも時間がかかる…
もしくは予定していた作業が必要なくなった、などにより、所要時間の振れ幅が大きかったのですが、作業の分解と、その作業に実際にかかった時間を測っていくことで振れ幅が小さくなりました。
また、分解した作業を繋ぎ合わせるのが楽になるように、作業の工程表もパズルのような見た目に工夫しました。
これで進捗も一目瞭然ですし、細切れの時間の積み重ねで作成物が完成するのはなかなか快感です。
月並みな感想ですが、もっと早く読んでおけばよかったと思う一冊です。